アイドリングストップは必要なのか

実家から譲りうけた日産ノート(E12)に搭載されていた「アイドリングストップ」機能。

これを機に「アイドリングストップ」機能に疑心感が生まれはじめ、最終的にはアイストキャンセラー(アイドリングストップキャンセラー:つまりアイドリングストップしなくなる装置ですね)を設置することになりました。

私が思う「アイドリングストップ」のメリット・デメリットをまとめ、最終的に不要と判断した経緯をまとめておきたいと思います。

アイドリングストップとは

信号待ちなどで車を停車させた際にエンジンを自動的に停止する「アイドリングストップ」

アイドリング状態とはエンジンが動いているが車は止まっているという、素人目にも無駄だと思う状態のことで、ならばエンジンも停めてしまいましょう、というある意味当然の発想です。

今までの我が家の車には搭載されていなかったので、あればきっと燃費性能が向上する優れものなのだろうという程度の認識でした。

アイドリングストップ搭載車の普及

アイドリングストップ搭載車はずいぶん昔からあるようですが、普及しだしたのは2010年頃からで、いわゆるエコカー減税の影響ということになります。

エコカー減税とは、燃費のいい車を購入すると重量税などが低減されるというもので、メーカーもカタログ燃費を上げるためにアイドリングストップ搭載車を増やしていきました。

今ではアイドリングストップのラインナップがない車種はほとんどないのではないでしょうか。(実はここへ来て、少し事情が変わってきているようですが)

燃費の考え方

燃費とは、ガソリン1Lでどれだけの距離を走ることができるのかを示すもので、車種によって燃費は異なり、カタログにも載っています。

同じ車でも、乗り方によって実際の燃費は大きく異なってしまうため、一定の条件で運転した場合の燃費をカタログで示すことになります。

この運転条件は、以前の10・15モードからJC08モードに変わり、そして現在のWLTCモードとなり、より実際の運転条件に近づいていると言われています。

カタログに書いてある燃費と全然違うなんてこともあると思いますが、これはWLTCモードでの運転条件と異なる乗り方をしているということになります。

(ただし乗り方と書いていますが、信号の数や渋滞状況など、環境条件によるものが大きいと思います)

アイドリングストップで燃費がよくなる?

結論から言えば、停車時間の頻度・長さによって効果に開きはありますが、燃費がよくなることはほぼ間違いないと言えます。

アイドリングストップが効果を発揮するためのエンジン停止時間は、5秒程度といわれており、信号の待ち時間などを平均した時に5秒以下ということは少ないはずだからです。

車の停車時間はエンジンの停止時間に直結します。そのため、現在の運転条件であるWLTCモードはその前のJC08モードよりも停車時間が短くなっているため、アイドリングストップが燃費に与える恩恵は少なくなるということです。(数字のマジックですね)

アイドリングストップの停止

アイドリングストップ搭載車にはアイドリングストップOFFボタンがあり、このボタンを押すことにより機能を停止することが可能です。

ただし、一旦車のエンジンを切ってしまうとこの機能はリセットされてしまうようで、OFFの状態を維持することはできません。

これはアイドリングストップ機能を前提として燃費算出をしたものでエコカー減税などの恩恵を受けているため、機能をないものにはできないということです。

アイドリングストップのメリット

わたしが考えるアイドリングストップのメリットを3つ挙げます。少しでも影響のあるものを挙げていますが、かなり微妙です。

1 : ガソリン代の節約

前出しましたように、燃費がよくなることは間違いないと思っています。

燃費がよくなるということは、ガソリン使用量が減るということですが、具体的にどの程度削減できるのでしょうか。

JC08モード時のデータですが、アイドリングストップの設置により1割程度燃の燃費向上が示されており、ガソリン代も1割程度節約できることになります。

これは年間10万円ガソリン代を払っていたとすれば、1割の1万円程度節約できることになります。

2 : 環境への配慮

車の排気ガスは一酸化炭素であり、環境に与える影響がそれなりにあることは間違いないですが、ユーザーが実感できるメリットといえるかどうかは微妙です。

またエンジン停止により騒音も軽減されますが、こちらも大きなメリットとはいえない気がします。

3 : エコカー減税の適用

アイドリングストップを搭載することが直接減税要件になることはなく、あくまでも燃費の良い車に適用されるため、アイドリングストップといえるかは微妙なところです。

実際にトヨタの新型車などでは、アイドリングストップなしでも十分な燃費性能を確保できるとして、アイドリングストップを搭載しないことを発表しました。今後のアイドリングストップの転換期なのかもしれないです。

アイドリングストップのデメリット

次にアイドリングストップのデメリットを4つ挙げます。こちらは私の実体験から感じるものが多いです。

1 : バッテリーが高い

エンジンの停止・始動を頻繁に行うため、それに対応した大容量・高性能なバッテリーが必要になり、金額が大幅に上がリます。

また、過酷な使用状況がバッテリー寿命を短くなることは容易に想像できます。

自分で交換するとしてバッテリーの金額は、標準バッテリーで5,000円程度(カオス60B19)だったものが、アイドリングストップ車になると20,000円程度(カオスN-Q100)はかかります。

取替サイクルが、3年→2年になったと仮定すると、年間10,000円弱の違いになります。

さらにアイドリングストップ車などはバッテリー交換を自分ですることが難しくなってきており、ショップにお願いするとなるとさらに費用の差額は大きくなります。

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2 : エンジン再始動時のタイムラグ

アクセルオンでエンジン始動ということになるため、どうしても発進時のタイムラグは出てしまいます。

普段はちょっと違和感があるなという程度で慣れれば問題ないのですが、右折待ちの交差点内などでは訳が違います。

いままでは十分行けるとと思っていたタイミングで右折を開始し、怖い思いをしたこともあります。

またこのタイムラグが一瞬ではなく、何秒かに感じたことが何回かありました。

車の不具合なのではとディーラーに出しましたが、問題ないとの回答でした。

これが費用面以上に私が感じる大きなデメリットです。

3 : エンジンの劣化

車のエンジンは、始動時に最も大きな負荷がかかるといわれています。

何度も停止と始動を繰り返すことがエンジンの劣化を早めることは否定できません。

トラブルが起きたときに、アイドリングストップがなかったら、と思ってしまいそうです。

4 : エアコンの停止

車のエアコンはエンジン回転を利用しているため、エンジンが停止するとエアコンも止まってしまいます。(実際はそれほど単純ではなく緻密にな制御されていますが)

夏場はちょっと辛いですが、私にとってこれは妥協できる範囲かなと思います。

まとめ

アイドリングストップのメリット・デメリットをまとめました。

維持費は安いのか

そもそもアイドリングストップを搭載することで車の金額があがっており、乗り方にもよりますがこの費用をガソリン代で相殺するのには10年程度かかるといわれていました。

アイドリングストップの唯一のメリットといえるガソリン代の節約分は、高額なバッテリーにかかるコストと相殺される程度ではないかと考えています。

購入する時に高額なバッテリーの維持費について語られることは少なく、実際はトータルの維持費はそれほど安くはないと思います。

結論

維持費にメリットを見いだすことができないと、あとは悪いとこしか目に付きません。

特にデメリット2の発進時のタイムラグは危険を伴う場面もあるため、基本的にアイドリングストップOFF ボタンを押して機能を停止することにしました。

アイストキャンセラーの設置

以上のことより、私が今後アイドリングストップ搭載車を選択することはないです。

(全てガソリン車前提なので、ハイブリッド車とかは全然話が違ってくると思います。)

アイドリングストップOFFボタンを毎回押すのは面倒だし、忘れることも多いので、今後アイドリングストップを自動的に停止するアイストキャンセラーを設置しようと思います。

コメント

  1. […] デメリットだらけのこの機能を毎回解除するのが面倒になったので、アイストキャンセラーを設置することにします。 […]

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